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2012年10月22日 (月)

犯罪者は一生逃げ続けなければならないのか

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121019-00000969-yom-soci

最近、「エゴサーチ」というのが流行っているようですね。自分の名前をグーグルの検索欄に入れて、サーチします。すると、自分のことを書かれているサイトやブログが出てきます。自分がどのように思われているのか、言われているのか、わかるのです。自分の名前をサーチするのは問題ないのですが、誰かの名前をサーチすることは、どうでしょうか。

たとえば、誰か作家の本を読もうとします。その人がみんなにどう考えられているか調べるのは、当然でしょう。作家の名前でサーチすれば、社表から個人のブログまでいっぱい出てきます。政治家でも同じです。その人の考えをアップしているサイトに行きつくこともありますし、評判や批評も読むことができます。簡単に情報を探すことができて、便利になりました。

ところが、これが、就職の時ならどうでしょうか。ある人が就職しようと会社に応募します。その会社は、その人の名前で検索します。何も出てこないなら、問題ないでしょう(これはこれで問題かもしれませんが)。しかし、その人の悪口や悪い評判がヒットしたら、会社も目をつぶることはできません。ましてや、犯罪行為が出てきたら、その時点で不採用になるかもしれません。

昔は、有名人だけが、自分の評判やうわさをみんなに知られる可能性があったのですが、今は、普通の生活をしている人も、自分のことをどう言われているか、誰でも知ることができます。これは、とても恐いことです。自分の知らないところで悪口や悪いうわさを流されている、それを全く関係ない人が見ることができるのです。これでは、常にエゴサーチして自分のことを調べなければなりません。

しかも、悪口を書かれたとしても、それを改めるのはとても難しいのです。もし書き込みが匿名であれば、誰が書いたのかわかりませんから、削除もできません。匿名でなくても、書いた人が同意しなければ、消してくれないでしょう。書かれた方は、一方的に書かれるまま、自分のイメージを定着してしまいます。そうなれば、もう、誰を信じていいかわからないです。疑いだしたらキリがないから、人間訃音のループにはまります。

これが、就職や昇進など実利に影響すると、問題はさらに深刻です。サーチする方は、その人を評価するための判断資料として使いますので、自分ではどうしようもない言いがかりで、給料や就職が決まるのです。フェアではないやり方が広まります。

これが、今少年犯罪の匿名化の最大の意義です。少年犯罪は、まぎれもなく犯罪です。しかし、大人の犯罪と違って、少年の将来を考えて、報道も匿名でするように少年法で規定されています。ところが、暴露サイトで実名を出されると、その少年が更生して就職するときにばれてしまうのです。少年法の精神が踏みにじられ、その少年は就職に不利になるでしょう。

さらに、このネット上の情報は、まず消されることはないのです。人間や社会の記憶はすぐに消えますが、ネットの情報はまず消えません。だから、その少年が年をとっても、ずっと記録されるのです。その少年は一生その情報から逃れられないのです。

罪を償った犯罪者に対して偏見を持つ人が悪いと、言ってしまえばそれまでです。でも、そう言っていながら、身近に元犯罪者が現れたら、少なくとも身構えるでしょう。自分の子どもがそんな人を結婚相手として紹介してきたら、いかがですか?自分は受け入れることができると胸を張って言えますか?

暴露サイトを支持する人は、法を犯したのだからそのくらいあたり前だと主張するでしょう。そういている本人が、少年法の精神を理解していないのは、明らかに矛盾です。犯罪を犯した人に、その過去だけで評価するのではなく、今のその人を評価する姿勢を持ってもらいたいと思います。人名サーチは悪いことではありません。それで得た情報をどう使うか、どう考えるかは、検索した人にかかっています。どうか、今のその人を見てあげてほしいです。

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