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2013年8月10日 (土)

給食の法的根拠

「残さず食べなさい」の法的根拠は何でしょうか。給食の法的根拠としては、「学校給食法」があります。この法律を少し見てみましょう。

給食の目標として7つ挙げれれています。
第二条  学校給食を実施するに当たつては、義務教育諸学校における教育の目的を実現するために、次に掲げる目標が達成されるよう努めなければならない。
 適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること。
 日常生活における食事について正しい理解を深め、健全な食生活を営むことができる判断力を培い、及び望ましい食習慣を養うこと。
 学校生活を豊かにし、明るい社交性及び協同の精神を養うこと。
 食生活が自然の恩恵の上に成り立つものであることについての理解を深め、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと。
 食生活が食にかかわる人々の様々な活動に支えられていることについての理解を深め、勤労を重んずる態度を養うこと。
 我が国や各地域の優れた伝統的な食文化についての理解を深めること。
 食料の生産、流通及び消費について、正しい理解に導くこと。
ここで、「残さず食べなさい」指導の根拠になるのは、1の「適切な栄養の摂取」でしょうか。たしかに、給食は適切な栄養の考えに基づいて作られているから、残したら適切な栄養を摂取できませんからね。そこで、第十条をみますと
「食に関して特別の配慮を必要とする児童又は生徒に対する個別的な指導その他の学校給食を活用した食に関する実践的な指導を行うものとする」
とあります。これは、アレルギーや病気などで食事制限がある子どもを念頭に書かれたものであると思われがちですが、「特別な配慮」とだけあって、その配慮が、宗教的文化的なものも含むと考えてもおかしくありませんね。法律ってよくできていて、もし「医学的に」とか限定するようなことを書くと、あとに述べるイスラームの子どもなどに配慮しなくてもいいことになってしまいますので、そうならないように幅をもたせています。
いずれにせよ、「特別な配慮」をしながら「栄養の摂取」をするということですから、どんな栄養の摂取させるのかは、個々に配慮することになっています。今のように、みんな同じ物を同じだけ、ではないということです。ですから、「残さず食べなさい」は、学校給食法の精神に反すると言わざるをえません。
下に、学校給食法のリンクを貼ります。興味のおありな方は、一読をおすすめします。

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